2024.09.26
不動産の評価に争いのある遺産分割調停で、高額の代償金を取得した事例
結果
法定相続分に応じた高額の代償金を取得
母親や兄が実家を取得する代償分割で解決
- 相談内容
- 実家不動産をめぐる遺産分割と代償金についてのご相談
- 主な争点
- 実家不動産の評価額と、法定相続分に応じた代償金の金額
- 依頼者
- 男性・50代
- エリア
- 東京都葛飾区
- 相続人
- 配偶者、子供3人
ご相談内容・主な争点
「母と兄から実家を相続するために相続放棄してほしいと言われました。実家に住んでいなくても自分の相続分を受け取れますか?」
依頼者は、母親や兄弟と離れて暮らしている次男で、父親が亡くなったことで相続が発生しました。主な遺産は母親と兄が暮らしている父親名義の実家でしたが、母親と兄から「今後も自分たちが住むため相続放棄をしてほしい」と一方的に求められたことから、当事務所へ相談されました。
主な争点
実家不動産の評価額と、法定相続分に応じた代償金の金額
弁護士の解決方針
不動産の適正な評価額を算定し、法定相続分に応じた代償金を求める
実家に住んでいない依頼者にも法定相続分があり、相続放棄に応じる必要はないことを説明しました。そのうえで、実家を母親や兄が取得する代わりに依頼者へ適正な代償金を支払う代償分割を求め、家庭裁判所へ遺産分割調停を申し立てるとともに、並行して遺産分割協議を進めた。
実際に行った対応
- 法定相続分と解決方法を整理
実家に住んでいない次男にも法定相続分が認められることを確認し、代償分割による解決方針を決定 - 遺産分割調停を申立て
不動産の評価額をめぐって争いになることを見据え、家庭裁判所へ遺産分割調停を申し立て、並行して協議も進行 - 裁判所による不動産鑑定を実施
実家不動産の評価額について双方の主張がまとまらなかったため、裁判所による鑑定を実施して適正な評価額を算定 - 適正な代償金の支払いで解決
鑑定によって算定された不動産の評価額をもとに、依頼者が法定相続分に応じた代償金を受け取ることで解決
結果・解決のポイント
結果
法定相続分に応じた高額の代償金を取得
+
母親や兄が実家を取得する代償分割で解決
解決のポイント
「実家に住んでいない」「次男である」といった理由で相続放棄に応じるのではなく、依頼者に認められている法定相続分を適切に主張したことがポイントです。さらに、実家不動産の評価額について相続人間の主張がまとまらなかったため、裁判所による鑑定を利用して適正な評価額を算定したことで、その金額をもとに適正な代償金を取得することができました。
弁護士からの解説
実家を相続しなくても法定相続分に応じた代償金を受け取れる場合がある
相続では、「実家を継ぐ人が遺産をすべて取得する」「実家を離れた兄弟姉妹は相続を放棄する」といった考え方を求められるケースがあります。しかし、実家に住んでいないことや、次男・次女であることなどを理由に、法律上認められた相続分が当然になくなるわけではありません。
相続人の一人が実家などの不動産を取得したい場合には、その相続人が不動産を取得し、ほかの相続人へ相続分に応じた金銭を支払う「代償分割」という方法があります。
代償分割では、不動産をいくらと評価するかによって受け取れる代償金の金額が変わるため、不動産の評価額が大きな争点になることがあります。当事者間で評価額について合意できない場合には、裁判所による鑑定などを通じて適正な評価額を確認することもあります。
ほかの相続人から相続放棄や低額での遺産分割を求められた場合でも、その内容をそのまま受け入れる必要があるとは限りません。自身にどの程度の相続分が認められるのかを確認したうえで、適切な遺産分割を検討することが大切です。
担当した弁護士

この事件を担当した弁護士
古関 俊祐
弁護士法人HAL / 秋葉原本部・新小岩法律事務所
登録番号:47019
