2024.09.26
母親について成年後見の申立てを行い、自宅を売却して将来の介護費を確保した事例
依頼者プロフィール
- 男性・60代
- 家族構成:母、兄弟2人
ご相談のきっかけ
依頼者は、母親が90代となり認知症が進んだため今後の財産管理や介護施設の費用をどのように工面すれば良いかを不安になり相談に来られました。
当事務所の対応
当事務所としては、認知症が進んだお母さまについて成年後見の申立てを行い、介護施設を退所して自宅に戻って生活する可能性が低いものとして自宅不動産を売却の上でそのお金を今後の介護費用にあてられるようにしました。
成年後見は認知症などで判断力が著しく低下してしまった方について、家族などに財産管理の権限を法的に委ねる制度です。本件では、お母さまの病状に照らして、依頼者をお母さまの成年後見人に選任してもらい当事務所が成年後見監督人として依頼者をサポートする体制をとりました。
自宅の売却については、成年後見人であっても勝手に行うことはできず裁判所に許可してもらうことが必要です。当事務所が後見監督人として適切なアドバイスを成年後見人である依頼者に行うことで、裁判所に許可をもらい将来の介護費用の心配を回避することができました。
成年後見は、高齢化が進む現代においてより積極的に利用していくべき制度であると考えます。もっとも、制度そのものについて難しいルールがありますので、高齢の親御さまを持つ方は一度ご相談されることをお勧めします。