2026.10.04
不動産の適正な評価により、遺留分1,000万円で合意した事例
結果
遺留分を主張し、相続できないと思っていた状況を解決
遺留分侵害額1,000万円を支払う内容で合意
- 相談内容
- 不動産の評価額をめぐる遺留分侵害額請求についてのご相談
- 主な争点
- 遺産に含まれる不動産の評価額と、適正な遺留分侵害額
- 依頼者
- 女性・30代
- エリア
- 東京都練馬区
- 相続人
- 母親
ご相談内容・主な争点
「亡くなった父が、すべての財産を自分の母親に相続させるという遺言書を残していました。私も遺留分を請求できますか?」
依頼者は、両親の離婚後、別居して連絡を取っていなかった父親が亡くなったことで相続が発生しました。父親は、すべての財産を自身の母親に相続させるという公正証書遺言を残しており、司法書士から遺言書どおりに相続手続きを進めるとの連絡を受けました。その後、相手方にも弁護士が付き、遺留分の金額が提示されましたが、不動産の評価に固定資産税評価額が用いられるなど、遺産が適切に評価されていなかったため、当事務所へ相談されました。
主な争点
遺産に含まれる不動産の評価額と、適正な遺留分侵害額
弁護士の解決方針
財産資料の開示と不動産査定を通じて遺産を適正に評価し、遺留分の増額を求める
これまでの交渉経緯や判明している財産の状況を確認し、相手方に財産資料の開示を求めました。開示された資料を精査するとともに、複数の不動産査定や関連事例をもとに不動産の適正な評価額を検討。その後、相手方の希望による訪問査定も実施し、遺留分侵害額を再計算したうえで交渉を進めました。
実際に行った対応
- 交渉経緯と財産状況を整理
これまでの交渉内容や把握している遺産について詳しく聞き取り、不動産査定の準備を実施 - 相手方に財産資料の開示を要求
遺産の全体像を把握するため、相手方に財産資料の開示を求め、必要な資料を取得 - 不動産の査定をもとに遺留分を算定
開示された財産資料を精査し、独自に取得した不動産査定などをもとに適正な遺留分侵害額を算出 - 訪問査定を実施して評価額を再検討
相手方の希望を踏まえて不動産の訪問査定を実施し、その結果をもとに遺留分侵害額を再計算 - 遺留分1,000万円で合意
算定した金額をもとに相手方と交渉し、当初提示された300万円から700万円増額となる1,000万円で合意
結果・解決のポイント
結果
遺留分を主張し、相続できないと思っていた状況を解決
+
遺留分侵害額1,000万円を支払う内容で合意
解決のポイント
相手方が提示した遺留分の金額をそのまま受け入れず、不動産の評価額を見直したことがポイントです。複数の不動産査定や関連事例をもとに適正な市場価格を検討し、相手方の希望による訪問査定にも対応しました。客観的な査定結果をもとに交渉を進めたことで、当初提示された300万円から700万円増額となる1,000万円での合意につなげることができました。
弁護士からの解説
遺留分侵害額を請求する際は遺産の適切な評価が大切
遺留分侵害額を請求する際には、遺産の全体像を把握し、それぞれの財産が適切に評価されているかを確認することが重要です。特に不動産が含まれる場合は、その評価方法によって遺留分の金額が大きく変わる可能性があります。
不動産の評価には、固定資産税評価額や不動産会社による査定額など、複数の指標があります。しかし、固定資産税評価額が必ずしも実際の市場価格と一致するわけではありません。そのため、相手方が提示した評価額をそのまま受け入れるのではなく、適切な評価がなされているかを確認する必要があります。
今回の事例では、相手方から開示された財産資料を確認し、複数の不動産査定などをもとに評価額を見直しました。さらに、訪問査定の結果も踏まえて交渉したことで、当初提示された金額から700万円増額することができました。
遺留分侵害額の請求では、財産がすべて開示されているか、各財産の評価額が適切かを確認することが大切です。提示された金額に疑問がある場合は、ご相談ください。
担当した弁護士

この事件を担当した弁護士
三浦 美咲
弁護士法人HAL / 秋葉原本部
登録番号:64049
